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プロセッコは、イタリアのヴェネト州で造られるスパークリングワイン。その手頃な価格や飲みやすさと、お祝いの席で使うのにも最適なクリーミーな泡で、世界で最も多く販売されているイタリアワインです。
ここでは、プロセッコワインについて、そして、間違いないプロセッコの選び方を学びましょう。
プロセッコという言葉
まずは プロセッコ という言葉について見ていきましょう。
数年前まで、この言葉はイタリアのスパークリングワインの一種という意味だけでなく、ヴェネト州の隣にあるフリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州のプロセッコ市周辺で栽培される白ブドウの名前でもありました。ここで、当時問題だったことは、プロセッコと名の付いたブドウを他の州で生産し、プロセッコワインとして販売することが許されていたことでした。
そこで、ヴェネト州のプロセッコ生産者たちは、消費者の混乱を避け、自分たちのワインの価値を守るため、使用するブドウを統一し、現在では グレラ というブドウを元に造られるワインのみが、プロセッコを名乗れるものとなっています。
プロセッコワイン
プロセッコについて、多くの人はそれが単一のワインであると考えがちですが、実際には、フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州とイタリア北東部の2つの地域、ヴェネト州の一部の州で生産されるプロセッコワインには、5つの原産地呼称があります。
プロセッコには、一番ベーシックなラインとしての プロセッコ DOC、次に プロセッコ・トレヴィーゾ DOC、さらに アーゾロ・プロセッコ DOCG と コネリアーノ・ヴァルドッビアーデネ DOCG が続き、最後にピラミッドの頂点に、ヴァルドッビアーデネ・スペリオーレ・ディ・カルティッツェ DOCG があります。
とはいえ、カルティッツェが他の2つの DOCG よりも優れているとは限らないのが面白いところで、いまだにプロセッコの味を決めるのは、ブドウの出来と生産者のこだわりによるところが大きいのが現実です。
プロセッコの選び方
では、これら5つのプロセッコワインの中から、どのランクのものを選べば良いのでしょうか?
プロセッコには2つの DOC と3つの DOCG が存在し、 DOC と DOCG は、生産地、ブドウ畑の標高、ワイン造りへのこだわり、価格などの点でおおまかに括ることが出来ます。
一般的にプロセッコを選ぶときは、 DOCG プロセッコであれば、一定以上の高品質スパークリングワインを楽しむことができると言えるでしょう。
プロセッコの造り方
次にプロセッコがどのように造られるかについても見て行きましょう。
スパークリングワインの造り方には、基本的に以下の3つの方式があります。
1. シャルマ方式 (密閉タンク方式)
プロセッコ生産者の間で一番多く用いられ、スティル・ワインを大きなスチールタンク内で二次発酵させる製法です。
一度に大量のスパークリングワインを造ることが可能で、ワインが空気に触れることが無いため、ブドウ本来の香りを残したスパークリングワイン造りがしたい時などに用いられます。
この製法で生産されるプロセッコは、グレラ種が持つ、フローラルでフルーティーな香りが特徴的です。
2. 伝統方式 (瓶内二次発酵方式)
伝統製法は、プロセッコが造られる地域では珍しい造り方です。
その名の通り、一度タンクや樽で発酵させたワインに酵母を加えて瓶詰めし、瓶内のワインが酵母と共に二次発酵することで泡を発生させます。その後、デゴルジュマン と呼ばれるプロセスで酵母が除去されます。
この方式で造られたワインは透明で、焦げたパンの耳の様な香りが特徴的です。
3. 先祖伝来方式 (古代から受け継がれた製法)
プロセッコが造られる地域で非常に頻繁に行われる造り方です。
発酵途中のワインを瓶詰めし、ボトル内でワインを二次発酵させますが、デゴルジュマンは行われないため、酵母はボトル内に残ります。
残った酵母は見た目や味に影響し、この方式で造られたワインには濁りがあり、通常よりも泡が強く、残った酵母により、柑橘系の果実感の強い味わいとなります。
伝統方式、先祖伝来方式で造られたワインは、熟成させた後、ボトルにて再度セラーで保管(二次発酵)しなければならないため、手間もコストもシャルマ方式よりも多くかかり、価格は割高となります。
おすすめプロセッコ
最後に、プロセッコワインを初めて選ぶ方へ、TAPS のおすすめをご紹介します。
食事と一緒に楽しむもよし、お祝いのプレゼントとして渡すもよし、仕事終わりに一人でゆっくり飲むもよし。これらのバランスとコストパフォーマンスを考えた時に一番ピッタリなのは、スパニョール (Spagnol) ワイナリーの コル・デル・サス ブリュット です!
スパニョールファミリーは、高品質なプロセッコを生産するヴァルドッビアーデネで100年以上ワイン造りを営み、彼らが所有する畑のなかで最高のエリアで採れたぶどうのみで造られたプロセッコが、コル・デス・サスなのです。
コル・デス・サスは、前出のプロセッコピラミッドの上から2番目の コネリアーノ・ヴァルドッビアーデネ DOCG に属し、 ” ブリュット(Brut = 辛口)” とは、ワインに含まれる糖分(残糖)が 12g/L 以下のかなり辛口のワインです。どんな料理にも合わせやすいプロセッコと言えるでしょう。
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